核爆弾の爆発予告時間まで2時間弱。
非常事態宣言が発令され、避難する群衆の中、蹌踉とした足取りのツエルブをみつけるリサ。
あそこはいつもの公園?首都高から近いのかな。
ツエルブ生きてた!と思ったらバタリと倒れる。
「やつら本気でやるつもりですよ!」
この期に及んでまだすぐオロオロする羽村くん落ち着け…。
柴崎は、スピンクスは死者を出さないとの前提に立ち、高高度で核爆弾を爆発させるつもりだと推測。
人を殺さない核爆発は、という柴崎の質問に、避難真只中なのに父の心配をしつつ律儀に応える娘さん、いい家庭(*^^*)
「気球ですよ!柴崎さん」
おわ、羽村くん、警察バッジ以外で初めて役に立ったんじゃないか!(失礼な)
すぐに気球が映った定点カメラの映像が見つかる。サイバー課の仕事が早くてびっくりです。
高高度で核爆発が起こった場合、地上に放射能の影響こそないが、強力な電磁パルスの発生で電子機器は破壊され、文明社会は大きな打撃を受ける。
「ええ、それはおそらく日本中の電子機器の大半を破壊する程の威力を持つでしょう」
「この国を電気のない時代に戻すつもりか…」
電気の安定供給を土台に成立している現代社会、しかも、東京だけでなく日本中となれば、時代が戻る程度の生易しいものじゃないはずですが…。
さらに、稼働中の原発の緊急停止。飛行中の航空機の着陸。医療機関への連絡。
…どれもこれも、間に合わせざるを得ないとはいえ、たった1時間ほどで間に合ったのは奇跡的。
現実にはムリだろうな…
自衛隊機、気球を視認。しかしこれって、何のためのスクランブルなの?(回収も何もできないのに)と旦那に聞いたら、監視するため、だって。成層圏までお見送り…?
ツエルブ復活。丈夫ですね。
「ナインは、ほんとうにこの世界を壊しちゃうのかな。わたしたち、みんな原子爆弾で死んじゃうのかな」
「ずっとふたりきりで生きてきた。あいつも俺も、誰かに必要とされたことなんて、なかったんだ。
だから……ありがとう、リサ。君に会えて、良かった」
そこ何で否定しないの?
と謎だったんですけど、見なおしたとき、たぶんこの台詞は前段の答えであって、暗に、ナインはそんな奴じゃないよって言いたいのかなと(雰囲気)。わかんないけど。
なんか遺言みたいだね。でももししくじって気球が高高度に至らなかったら、確かにそうなるわけだから、その前に言っておきたかったのかな。
そして爆発。
スカイツリーから見守るナイン。
東京から明かりが消え、オーロラが現れる。
無人の東京。
朽ち果てた「施設」。数字の彫られた板がたくさん立つ一角に、「5」の杭を打ち込むナイン。
施設の子達を弔う墓なんですね。このシーンには胸を打たれた。しかし墓碑銘が数字だとシュール。
リサとツエルブ現る。
「ナイン、あのさ…」
「首都高で、手榴弾を使ったろう。あんなことするのは、お前しかいない。…恩に着るよ。」
また三人揃うとは思わなかった。ほっこり。
ハイヴの墓に手を合わせるリサ。
三人でボール遊び。ツエルブ元気に遊んでるが丈夫だな!そしてリサ、運動音痴だな…。
ところで、何で水道出るんだろう。
日暮れ。「ようやくここへ辿り着いたよ」柴崎登場。
「もう誰にも握りつぶすことはできない。この状態を作り出すこと、それががお前たちの目的だった」
「そのことを突き止め、俺たちを捕まえにくる人間が必要だった。柴崎さん、あんた自身が、オイディプスだったんだ。」
突如現れた米軍ヘリ。EMP対策バッチリですね。
羽田と首都高の事件に米政府が関与した件を隠蔽するため、スピンクスを消しに来たって。
ハイヴが無茶苦茶したツケがここに!
起爆装置を掲げるナイン。「爆弾は原発の中に仕掛けてある」
米軍意に介さず、ツエルブ狙撃される。うわあ(泣)そっちか。ナイン号泣。
ナインへの脅しですね。投降しろと。でも投降したところで殺されちゃうし、もちろん逆効果。
米国のすごくえらいっぽいひと「刑事は殺すな。彼が日本政府を告発すればいい目眩ましになる」
てことで柴崎がナインをかばったら、米軍サッと退いちゃったんですが…あれ?ヘリまで持ちだして口封じに来たのに、そんなあっさり帰っちゃうの?いや、地上から出直すつもりなんですよね…?
「あとはあんたに任せる」
死期を悟ったナイン。
「なあ、俺たちを覚えていてくれ。俺たちが生きていたことを」
ハイヴと同じ症状に倒れるナイン。
飛び立つ二羽の鳥、そしてもう一羽の白い鳥。
神話では、オイディプスに謎を解かれたスフィンクスは死んだのでしたね。
1年後。
日本の社会機能の復旧にどれだけかかったのかわからないけど、新聞も、テレビもスピンクス事件の真相を伝えている。
テレビの記者会見では一課長の隣に柴崎の姿。復職おめでとう。
「施設」へ墓参りするリサ。
墓碑は、「9」と「12」が増えている。
数字の彫りがヘタクソで、まわりが傷だらけなので、不器用なリサが作ってあげたんだね…。
小さな橋の上で、柴崎とすれ違う。
「VONは、アイスランドの言葉で、『希望』だ、って」
ぐーぐる翻訳さんは訳してくれなかったのですが、http://ja.glosbe.com/でちゃんと「希望」って出ました。
希望。
スプレーで床に書かれたそれ。瓦礫の中から見つかったそれ。
そういう意味だったと思うと、必死で、真剣で、痛々しいばかりの切実さを感じます。
青い空で。綺麗な終わりでした。
とはいえ、納得いかずモヤッとした部分もあります。
スピンクスは誰も殺さなかった、無血テロだった、という描かれ方です。
爆弾で直接死ななければ、いいの?
ただの停電じゃない。先進国で一国まるごと電子機器壊滅となれば、秩序の回復まで、どれくらいの期間がかかるのか…
それまで生き延びることができない人も出るでしょう。
例えば常に人工呼吸器が必要な人、心臓にペースメーカーを入れている人はどうなるのか。
水道も、自家発電設備があってもポンプ制御機器が壊れてしまえば圧送できない。
自動車もダメで、流通がほぼストップし、水も食料も医薬品も不足する。
通信手段も限られ、混乱に拍車をかける。
それが一地方ではなく、日本中で。かなり恐ろしい事態になると思う。
「電気のない時代に戻す」なんて生易しいことじゃなく、海洋に適応した哺乳類を陸に引き上げるようなものじゃないだろうか。
それとも、人的被害を含めて「握りつぶすことのできない事態」と言うのか。
「スピンクスは人を殺さない」という方針のはずなので、もしそうだとすれば気分は良くないし、話が違ってくる。
そうなると、スピンクスは国中から相当恨まれるし、もしかしたらリサだって無事では済まないかも知れない。
作品中ではその辺は触れられませんでした。
1年後、何事もなかったような街の様子。
リサ自身も「色んな人に話を聞かれたけど喋れなかった」で終わってるし、もしかしたら政府の災害対策が万全で、スピンクスの行為は大騒ぎにはなったが人的被害は軽微で済んだのかも知れません。
あまり現実的とは私には思えないけれど。
…まあ、そういう設定ならそれはそれで、もう少し説明があれば良かったなと思うだけで。
また、最終的にはスピンクスというテロリストの要求が通ったという結果が残っるわけで、それが歴史的に見てどうかとちょっと思ったり。
この作品は、リアルに描いてはあるけれど、美しくて、どこか「リアルな夢」の様な印象の物語でした。